今日のごはん

日々の手料理日記

片栗粉

片栗粉(かたくりこ : dogtooth violet starch)は、精製したデンプンの粉(澱粉)のこと。元来は、その名の通り、カタクリから作られていたが、近年ではジャガイモから製造される事が多くなっている。主に調理用粉・和菓子材料として使用する。


    <カタクリ

かつては文字通り、日本北東部の原野などに自生するユリ科カタクリの根茎から製造したが、自生カタクリの減少、また明治以降、北海道開拓が進みジャガイモが大量栽培されるようになると、原料はジャガイモに切りかわり名称はそのまま残った。

水溶き片栗粉
八宝菜、かに玉、酢豚、麻婆豆腐など、多くの中華料理でとろみつけに多用される。デンプンは加熱により糊化(こか)するため、調理中の熱い料理に直接片栗粉を加えると、すぐに糊化してダマになる。そのため、あらかじめ熱くない水に溶かしたものを用意しておき、鍋に加える際にいったん火を止めてから入れてかき混ぜ(強火で煮立っているところに加えるとだまになりやすい)、その後に火を入れてしばらく加熱する必要がある。片栗粉と水の分量は1:1で、それより水を多くしても吸水しない(水を少なくするとダマになりやすいという誤解が多くある)。加熱が不十分だとぶつぶつ切れる硬い状態になり、それを越えて加熱するとなめらかなとろみとなる。

● 片栗粉とコーンスターチの違い
どちらも料理にとろみをつける用途に使われるでんぷん粉ですが、風味やとろみの性質が異なります。
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片栗粉はじゃがいものでんぷんコーンスターチはとうもろこしのでんぷんを原料としているため、風味が異なります。揚げ衣や焼き菓子の材料として少量のみ使う場合には、互いに代用しても大きな失敗にはなりません。

とろみのつき方の違い
片栗粉は温度が下がると粘度が低下してしまうため、温かいうちに食べるあんかけ料理やかきたま汁などに適しています。また、とろみをつけても無色透明であるため、食材の色合いを損ないません。コーンスターチの粘度は片栗粉に比べて低めですが、温度が下がっても持続します。そのため、カスタードクリームなど冷ますことが前提のお菓子作りによく使われます。ただし透き通った仕上がりにはならないため、片栗粉の代用として使う場合には注意します。

 

片栗粉とコーンスターチの違い
          片栗粉  コーンスターチ
原料          じゃがいも   とうもろこし
とろみの性質  温度が下がると粘度低下  温度が下がっても粘度持続
とろみの色      無色透明  不透明
適した料理   あんかけ、かきたま汁など  カスタード、チーズケーキなど